ボクの半生記

様々なトラブルや事件・恋や喧嘩など本当にあったボクの半世紀を疑似体験しませんか?

ボクの半生日記① ~高校生編~

ちょい悪不良少年から大企業のマネージャーを経て現在は南国フィリピンでぬくぬくと移住生活をしている筆者。
この物語はボクが生きてきた半生で起こった出来事を細かく振り返り読者の皆様にはボク本人となってその半生を疑似体験しながら読めるような構成でストーリーを進めていきます。
人の人生は一人一人それぞれがオリジナルでその生涯は全てが特別である。しかし、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言う言葉もありますが
人の人生は一度きりで、何度も青春時代や青年時代をやり直し経験することは出来ません。この物語はボク自身が体験してきた半生でまた、今だから言える様な事も含めて誰もが経験できるストーリーでは無い多くの体験をしてきたのでこの様に書き起こして皆様に疑似体験を提供します。
 中卒で文系でも理系でもなく国語の評価はいつも②のボクがどこまで皆様の心を掴む小説が書けるのか?
恋愛・友情・暴力・修羅場・苦悩・快楽・ヤクザ 様々な出来事を元に、
私の武器は唯一、実際に生きてきた『ボクの半生ストーリー』のみ…
※登場人物の名前は全て仮名

主人公の紹介

山田 翔(仮名)
北の国生まれ(育ち)の男子
兄弟は弟が1人
小・中学生時代はサッカーに打ち込むが才能は並み
特技は水泳やスノーボードなどスポーツ全般は万能だが勉強は並み以下
高校への進学はFランク(地方では並みランク)
中学では学年の一番目立つグループ(ヤンチャな)にいて人よりも目立つことが好きなちょい悪ボーイ
顔は中の上(自称)中学時代は下級生に小さなファンクラブがあったとか…

始まった高校生活

 中学入学の当初は小学生からやっていたサッカーに夢中だったスポーツ少年だったボクだが3年生になる頃には反抗期も始まり仲間と悪いことをすることが好きなちょい悪ボーイとなっていた。
ピアスを開け髪を少し茶色く染め制服は腰パンの太めという姿。
先生には反抗してよく生活指導室に呼ばれ逃亡する。
タバコ・酒もこの時に始まったし初めて原付バイクにもこの頃乗った。
ただ本当のヤンキーではなかった。高校受験も真面目にして中学3年の引退まで大好きだったサッカーもやりきった。
そして遂に高校入学となる。

 入学初日、染まっていた髪を黒く染め直し友人と登校。
ただ友人と言っても中学でいつも一緒にいた目立つグループの子ではなく少し下にはみ出した友達だった。グループにいた友達は頭の少し良いのは上の学校へ、頭の悪い奴はランクが下の学校か定時制高校、土建屋に就職したヤツも数名いた。
一学年にだいたい400人くらいの学校で市内各地から入学するため
中学時代から知ってる他校の生徒はほとんどいない。
ギャル校と言われており6:4で女子が多く当時流行っていたコギャルが沢山いる華やかな高校。
そして平均点ランクの学校なので本当に悪いヤツ(不良)はいなく全員ショボい奴らしかいないなと上級生も含め上から目線で見ていた。

 校内は色々な香水が混ざったなんとも言えない様な匂いが充満していたが
不思議と嫌いじゃなかった。何となく心がドキドキして胸が高鳴る。
1年生のクラスは最上階の4階でまあ少し面倒な階段の上り下り。
同じクラスに知ってる奴は一人もいなかったがあまり気にならない。
名前が書かれている席に座ると数名がしかめっ面して辺りを見回してて前の席にいた奴がボクの方にも睨みをきかせてきた。
とっさに「何見てんだよ!」と口に出た。
彼は「あ~~ん!」と返してきたが「何でもねぇ」とその場を終わらせた。
俺も辺りを見回す。平均クラスの学校だけにまあこんなもんだろう。
さっき睨んできた奴とその前に座ってる奴以外は目立つのもいなかった。
楽しみにしていた女子は
{1人ギャルっぽい子と清楚なまあまあな子はいるが、あまり目立つような子はいないな}
{とりあえず前の席にいる二人は何とかしなきゃなっと}
 そして担任が現れた。白衣を着た白髪交じりのお爺ちゃんだ。
彼の自己紹介では私は厳しいから校則や自分のルールに反れたら罰則を与えると言っている。どうやら我々の卒業と一緒に定年退職だそうだ。
{何だか面倒臭い担任になったな}
昭和の先生って感じだ。

 休憩時間になり廊下に出た。まだ話せる友達は中学からの友人だけだから皆が集まる廊下の中央付近へ向かう。高校と言えば中学と違うのは給食が無くなり売店があることだ。友人数名で廊下を歩いてると前から同じく数名が向かってくる。その先頭にいた赤髪の奴がわざと肩をぶつけてきた。
赤髪「てめぇ、誰にぶつかってきてんだ?」
ボク「ああ~てめぇだろ~が、コラァ~」
赤髪が唾を吐く
赤髪「あんま調子に乗んなよ、てめぇ」
一触即発だったが短く終わった。まあ挨拶みたいなもんだ。
{あいつは近いうち分からせなきゃいけんな}
いつも街を歩く時なんかは睨んだ睨んでないでモメることも多かったからこれくらいの事はあまり気にならなかった。
 クラスに戻り授業が再開したが入学初日で既に授業中の昼寝。
中学後半からやってたからもう起きていられないらしい。授業を飛び越えて数単位を寝ていたようだが騒がしいから目が覚めた。
教室のドア両側に人が一杯いた。何重にもなって通行出来ないくらいだ。
片方は上級生で片方は同級生の概ね女子達だった。おそらく各教室を回って男子を見定めていたんだろう。
「あのちょっと髪が茶色で前髪流してるヤツ」
誰が言ったかは分からなかったがそんな声が聞こえた。視線をドアの方に向けると多くの女子がこっちを見ていた。
{まっ褒められてそうだから悪い気はしねぇなー}
ただ寝起きでジロジロ見られてて恥ずかしいから友達の所へ行くことにした。ドアから出るのは大変そうだったが
ボク「ちょ避けて」
と敢えて冷た目にクールを装った。すれ違いざまに
「あ~格好良いねー」と聞こえた。
{やっぱり褒められるのは悪くない}と心で思いながらクラスを後にした。
友達の所へ行くと今度は我々も可愛い女子の見定めに行こうということになり各教室を回った。やはり女子比率の多いギャル校だけあって各クラスに目立つ可愛い子がいた。男子は学ランだったが女子はセーラーではなく紺色のブレザーで皆、ミニスカートのルーズソックス姿。そそられない訳がない。
あっ、ちなみにこの時点でボクはまだ童貞だ。

 入学2日目、昼休憩が終わり午後の授業のため席に座ってると前の席の男子(初日に睨んできた達也)とその前の奴(畠山)2人が声を掛けてきた。
達也「午後は授業サボって一緒に海に行かないか?」
ボク「あ?良いけど。どこの浜辺行くの?」
達也「俺の先輩が海の家やってるからそこ行こうぜ!」
ボク「オッケー良いよ」
畠山「チャリで来てんだろ?」
ボク「あ~あチャリだよ」
(学校まで片道40分くらいの距離を親からバスの定期代を貰い自転車で通っていた。)
ということで高校の近くにある海の家へ行くことになった。
そこの砂浜は20軒くらいの海の家があるそこそこ大きなビーチだ。
この時期、まだ海開きはしていないがその海の家はクラブの様に音楽を大音量でかけて仲間うちで集まっているらしい。
海に着くと人気はほとんどなく全ての海の家も閉鎖している。ただ、我々が向かうお店だけ遠くから音楽が聞こえる。MISIAのつつみ込むようにだった。近づくにつれてバスの重低音が胸に響く。海の家の二段ほど上がった木製デッキで数名が座ってて机にはビールのジョッキが見える。
店の先輩「おー達也!学校サボったんか? 飲むか?」
達也「あ、頂きます!」
店の先輩「お前ら友達か? お前らも飲むか?」
ボク・畠山「はい!頂きます!」
それから色々と話しを聞きここのオーナーはヤクザで店舗を任されてるらしい。この頃のボクはまだヤクザとの関わりは全く無く未知の存在だった。
2時間くらいいただろうか?暇な時はいつでもおいでとその先輩に言われに海をあとにした。ほろ酔いで学校に戻ると担任に呼ばれた。
先生「お前らどこにいたんだ!」
かなり怒った形相だったが先生が怒っているのは慣れたもんだったボクは
ボク「腹痛くてずっとトイレにいた」
先生「お前ら3人で一緒にか?」
達也「あ~俺も腹痛くてトイレにいた」
畠山もそれに続いた。
先生「ふざけんなよお前ら。全員、罰則だ!」
  「放課後は3人で教室の掃除やれ」
そうこの担任は学ランの『第一ボタンを開ける』『上靴のかかとを折って履く』『スカートの丈が短い』『ピアスを付けてる』『髪を染めてる』など校則に従わなかったのを発見した場合、自身のノートに点数を記録してそれに応じて罰則として放課後の教室掃除やトイレ掃除をさせるのだ。おそらく教師人生でずっと続けてきたのだろう。
そして放課後、もちろんボクは掃除なんてする気もないのでさっさと校舎から立ち去る。すると、、、
校内放送「1年〇組 山田!直ちに教室へ戻り掃除当番をやれ!!」
何度か校内放送は繰り返されていたがボクは気にせず友達と帰宅した。
友人・岡「お前めっちゃ呼ばれてるけど大丈夫か?笑」
ボク「あ~気にすんな。なんで俺が掃除当番しなきゃなんねーんだよ」
岡「お前、メンドクサイ担任に当たったな~笑」
ボク「あ~~、超ーめんどくせー!」
こんな感じでボクの罰則点数は日に日に加点されていき減る事はなかった。
 帰り際、家の近所にあるコンビニでタバコを買う。中学の時からここの店員は若いお姉ちゃんとおっさんしか見たことはなかった。まだこの時代は制服でタバコを買いに行っても止られることもなかったしカラオケに行けば灰皿をだしてくれたし酒も飲めた。因みにボクの吸うタバコの銘柄はマルボロメンソールで真相は分からないが友人の間ではメンソールはインポになるぞと脅されていた。
家に着くと既に中学からの友人が数名部屋にいた。ボクの部屋は昔から友達のたまり場だったからあまり一人でいる事は少ない。それと中学3年のサッカーを引退したあたりから4人でなんちゃってバンドをやっていた。その頃はビジュアル系バンドが流行っていて人気バンドのコピーを練習していたが1曲も完成はしていない。ボクは無難にギターを選択していた。

親友との出会い

 高校生活も半月を過ぎると少しずつ友達の繋がりで友人が増えてきた。
中学の時からそうだがやはりボクは一番目立つグループでその中でも目立つ存在でいたいようだ。ただ、ボクの中で高校の友人は形だけのものでもあり一つも二つも下に見ていた。本来の友人は昔からの家に集まってくる奴らだ。ただ中学の友達の中でもボクは2つのグループに属していた。
1つはボクと同じくらいか1つ上のランクの高校に通う比較的悪過ぎない奴らのグループともう1つは定時制高校か土建就職・無職の悪い奴ら+悪い先輩達のいるグループ。後者といる時の方がボクは楽しくワクワクしていた。
そう、バンドのメンバーも後者の仲間たちだった。ただ、バンドは初心者の集まりでなかなか前には進まないダラダラとした練習を毎日している。
そんな中、高校での休憩時間に4組にめちゃくちゃギターが上手いヤツがいると聞いた。早速、彼の所に向かうがボクと同様に単位を跨いで寝ているようだ。でもそんなことあまり気にしないボクは寝ている彼に直ぐ声を掛けた
ボク「なぁ、お前ギター上手いんだって?」
寝てた彼は顔を横に向けて細くて切れ長の眼でこっちを睨みつけた。
聡「はぁ?誰お前?」
こいつはクールで強面で口数も少ないタイプで寝てる時は声掛けない方が良いとクラスの奴らには言われてた。
ボク「俺らバンドやってんだけどお前、うちに入らないか?」
かなり唐突で乱暴な誘いだ。まあこの状況なら断るだろう。
聡「あ~良いよ。」
その返事に逆に驚いたが間髪入れずにこう言った。
ボク「じゃあ本当に上手いのか見るから学校終わったらうちに来い」
聡「分かった。お前んち行くわ。何中(中学)なのお前?」
こうして放課後、聡はボクの家に来ることに。1曲もコピー出来てもいないど素人がよくこんな生意気なこと言ったもんだと後で思う。
住所を教えて家に帰りバンドメンバーと待っていると彼は約束通り現れた。
ギターをケースに入れて背負いながら自転車で来たようだ。中学は隣の隣なので自転車で片道25分くらいの所だろう。早速ケースからギターを取り出し、チューニングなど準備をしていた。
聡「何弾けば良い?」
ボク「何弾けんの?」
聡「楽譜見ればだいたい何でも出来るけどX JAPANとかどう?」
マジか!!あのバンドは譜面も多いしスピードも速くてテクニックも必要。
ボク「あ~あ~じゃあそれで」
それはもう完コピだった。ギターソロなんかは早すぎて何してんのか分からないくらいに上手くて別格だった。全員が驚き是非、メンバーになってくれと頼んだ。どうやら彼は既に他のバンドにも入っていてライブにも出ているようでその合間になら良いとの返事だ。
初対面の寝起きではツンとした感じの悪いヤツだったがなかなか面白い奴を見つけた。初めて話したその日に知らない中学の奴が集まる家に臆せず来て仲間に溶け込んだのは珍しいことだ。そして変にでしゃばりもしなければ下手にも出なく何となく昔からの友人のようだ。それ以来、彼は毎日のようにボクの家に来るようになる。きっと波長がビタッと合ったんだろう。
ひょんなことがきっかけで生涯の親友と呼べる友達がこの日できた。

人生を変えたコンビニでの出会いと彼女の事情

 聡がうちに来て1週間くらい経ったある日、中学の時に男女の関係ではあったが親友のように仲が良かった女子が高校の友達を連れてうちに遊びにきた。その女子(美鈴)とは何かあったかという話はまた追々とする。
美鈴「どお?翔。可愛い子でしょ?」
ボク「あ、あ~そうだな」
美鈴「この子ね、翔 格好良いってさ」
  「彼女いないんでしょ?付き合っちゃえば?」
ボク「あっ、あ、良いけど」
來未「やったぁ!お願いします♪」
こうして高校入ってから初めての彼女が出来た。來未は身長が160cmくらいで女子としてはまあまあ大きめで細見とまではいかないがスラっとした丁度良い肉付きで胸が大きい子だった。よく喋るというよりどちらかと言うと大人しめの子だが容姿は目立つタイプの綺麗な人だ。
ただ高校生活1人目の彼女ではあったがあまりワクワク感と実感はない。
何より付き合って1週間経ったが苗字を忘れたり誕生日や記念日を覚えていない。まあ何となくノリで付き合ってしまったから情が沸かないんだろう。
 そんな感じで彼女がいることも半分忘れながら2週間くらいが過ぎた。高校の廊下を1人で歩いてるとなんだか見覚えがあるような女子が目に留まった。いつも見ている様な顔だがなかなか思い出せない。
{そーだ!コンビニで働いてるお姉さんだ!}
中学の時から見てるし高校の制服を着てたからパッと思い出せなかった。
ただ、ふと疑問が生じた。なんで中学の時、既にコンビニでバイトしてたお姉さんが自分と同級生でここにいるんだろう?
向こうもボクに気づいてる様子だったがあまり目を合わせないようにしている。まあ何か事情があるんだろうと思いその場から去ることにした。
次の休憩時間、ドアの方を見るとあのお姉さんと数名の女子が話をしながらこっちを見てくる。数分経つと友達であろう女子から呼ばれた。
その場に行くと、
お姉さん(奈々)「あんた知ってるよー」
        「いつもタバコ買いにくる子でしょ?」
ボク「あ~俺も知ってる。コンビニでバイトしてんでしょ」
  「なんでここにいるの?」
奈々「あ~私、留年してるから本当は1コうえだし」
ボク「だからか。なんか変だなと思ってたわ」
そこで携帯の番号を聞かれたから番号交換をした。
奈々は背が小さくスリムで遠目からは年上のオーラを出して周りを寄せ付けない雰囲気だったが直接話すと明るく元気な子だ。ただ奥にはまだ何か秘めた物を持っていてなんとなくそれが魅力的だ。
 その日、帰宅して家に着くと携帯が鳴った。さっき番号交換した奈々だ。
奈々「ねえ、これから遊びに来ない?」
ボク「どこに?」
奈々「うちに。って言うか私の借りてるアパート」
ボク「へ?アパート借りてんの?良いけど」
奈々「じゃあ決まり。場所教えるね」
こうしてボクは彼女がいることを忘れ奈々の所へ遊びに行くことに。
教えられたアパートに着くと2階の窓からこっちと奈々が呼ぶ。
築10年くらいで普通によくある3階建て木造アパートだ。何故、彼女はアパートを借りてるんだろう?疑問に思った。
部屋は1DKで殺風景な印象、奥の部屋には布団がひかれたままになってた。
酎ハイを出されたので酒を飲みながら話をしてたら日はとっくに暮れてた。
奈々「ねえ、翔は彼女いないの?」
ボク「あ~一応いるんだけどね、苗字も誕生日も覚えてなくてたまに遊びにくるだけでさ、、、よく分かんないね笑」
奈々「へ~~でもヤッてんでしょ?笑」
ボク「ブッ(酒を吹く)」
  「やってないよ。まだ童貞だし俺」
奈々「えーーーヤッてないの?なんで?」
ボク「いや、そんなに一緒にいないしさ」
  「どのタイミングでやれば良いんだよ」
  「俺んちいつも友達たむろしてるしさ」
奈々「はははー笑 根性無し?笑」
ボク「いや違うって」
奈々「じゃあさ。予行練習させてあげようか?」
  「教えてあげる」
そう言うと彼女は服を脱ぎ始めた。ボクの心臓はドキドキを通り越して胸が張り裂けそうだったが既に成すがまま彼女に初体験を奪われた。
初めてのSEXは身体の快感というよりも心の快楽だった。
エッチが終わってみるといつの間にか隣の部屋の布団の上にいた。そこで横になりながら煙草を吸っていると奈々が話を始めた。
奈々「この部屋ね、実は前の彼氏の家なんだ」
!!!!!!!!
驚かない訳がない。
ボク「は?は?大丈夫なの?!」
奈々「うん。だって今、少年院入ってるから戻ってこないし」
{ええ~~~~年少入ってるの~~ヤバいやつじゃん}
ボク「あ、あー、そうなんだ。でもヤバくね?これは」
奈々「大丈夫だって。まだまだ帰ってこないから」
  「またたまに遊ぼうね♪」
ボク「あ、うん」
その後、少し話をしてボクは帰宅した。
{イヤーやべーの引いちゃったなー}
{でも初体験しちゃってなんかなーはははーー}
ヤバいとは思いつつも心は沸いていた。そして本当の彼女に試してみようと心に誓いながら夜道をチャリで爆走する。
 それから数日後、本当の彼女を家に呼んだ。いつもうちにたむろしてる友人には今日は来るなと固くお願いをして。
学校終わりに彼女の來未が家に来て最近のことや学校のことをお互いに話す。次第に日も暮れてきてボクはチャンスを伺っていた。どこか初めてじゃないと言う余裕と以前、聞いていた彼女が処女だということへの優越感がある。彼女とボクはベットに背中をもたれながら話をしていた。初めに手を出すというのはこんなにも緊張するものなのか?タイミングを見計らってることで心臓は聞こえるんじゃないかと思うほど鳴っている。
心の中で5・4・3・2・1と数え、、、
0で勇気を振り絞り遂にキスをした。半ば強引なようだったがもうここまでしてしまったらあとは流れのままにするだけ。ディープキスをしてそのまま服の下から胸を触る。大きいおっぱいが温かく柔らかい。
そしてそのまま下の方へ手を移動させた。
下着が少し湿っている様に感じたが予行練習で教えられた通りに触りパンツを脱がせて舐めた。
來未「んっ、ぅん~」
彼女は恥ずかしそうに小さな声を漏らしている。ボクは自分もズボンを脱ぎいざ挿入のはずがなかなか上手く入らない。そうか前回は彼女が導いてくれたが今回は自力だ。しかもあの子はしっかりと濡れてたが処女の來未はしっとりと濡れてるだけで穴も小さい。やっとのおもいで挿入したが動いてる最中に何度も抜けるし彼女もちょっと痛そうに見える。
ボク「大丈夫?痛くない?」
來未「うん。大丈夫」
あまり濡れてないせいなのか、スムーズにいかなかったせいなのか心があまり気持ち良くなく同時に身体もピンっとこない。何とか最後までイッたが終わった後の会話はあまり弾まない。そしてそのまま彼女をバスターミナルまで送ってボクの2回目の経験が終わった。あまり腑に落ちないが。
 その翌日、來未を紹介した親友の美鈴から電話がかかってきた。
美鈴「もしもし~翔?」
美鈴「あのね、來未が別れたいって」
{ええええ~~~~なんで?}
ボク「え?お、おう。分かった、いいよ!」
  「俺も本気じゃなかったしなー。苗字も覚えてなかったしよ」
美鈴「じゃあそういうことで~」
まあ確かにボクも恋はしてなかったし性格的な相性も合わなかったしあまり会ってもいなかったから別に良いんだけどこのタイミングって。ボクのエッチが下手だったからなのか?って言っても彼女だって処女だしそんな理由なのか?と考える。でも出るんだろうと思っていた血は出なかったが出ない子もいるとは聞く。まあ別れたんだからもうどうでも良いか。
その日、いつものメンバーがうちにやってきた。
友人(加藤)「あれ、お前の彼女さ。昨日ここにいたんだよな?」
ボク「あーいたよ。夜送ったけど」
加藤「昨日、夜11時くらいにバスターで見たよ」
バスターとは昨日、ボクが彼女を送ったバスのターミナルである。
ここは夜になると不良が集まる。その中には先輩の繋がりで知ってる人もいたりするがうちの中学を含め8校くらいの連中が集まる範囲だ。
ボクが彼女を送ってのは8時過ぎくらいということはずっといたようだ。
ボク「さっき別れたんだよな。もうどっちでも良いわ」
加藤「なんか、あいつ津田の連中といつもあそこでたむろしてるらしいぞ」
  「しかもお前、処女だとか言ってただろ?全然違うらしいわ」
{あ~~騙された~~!}
{最初、性格は大人しくて綺麗な子だと思ってだけどそうだよねー}
{あんな目立つ容姿でそんな連中とつるんでて処女はないわなーー}
ボク「やり逃げされたーーー!!!」
友人「ははははは笑」
男がやり逃げされるとは。恥ずかしいかな。まあ笑い話にはなったけどこりゃ本当に下手だから振られたんだなと静かに悟った。
これが高校生活で初めての彼女とのエピソード。

付き合った期間:約1か月

忍び寄る危機

 晴れて恋人無しのフリーになったボクだったが全く落ち込む事もなく依然と変わらない日常だった。まぁそれくらい彼女に興味が無かったのだろう。高校生活も2か月が経ち慣れてきたし綺麗なお気にの女子も数名見つけた。

1人は1つ上の先輩で川崎さん。背がスラっと高く大人しめの綺麗系な人で目立つグループの先輩女子といつも一緒にいるが別格に目を惹く雰囲気にいつも遠目から癒されていた。ボクの学校はギャル高だったので皆、スカートは短くルーズソックス姿なので3か所ある4階まで続く階段では手すり側が吹き抜けの為、中央を歩いてる女子はと自然と1階から眺めることでパンツが見える。ボクらはそれでよく1階にたむろしてパンチラを狙っていた。勿論、ボクの最大の目的は川崎さんだった。

彼女の目立つグループには元中学の先輩(女子)がいて元気な人だったから特に目立っててすれ違う時はよく声を掛けられた。

 

先輩「翔!あんたパンチラ狙っていつもそんなとこにいるから皆、

   端っこ歩くようになったじゃん」

ボク「え~だって見えるんだからしょうがないじゃん。ってか先輩のは興味無し。」

先輩「じゃあ誰の見てんの?あ~~千絵のでしょう~」

ボク「いや 違うって~」

先輩「なんなら、紹介してあげよっか?笑」

 

そんなことを言われて恥ずかしそうに静かにしてる川崎さんが素敵だった。

こんな風に最下級生のボクらは自由にやっていて目立ってたから上級生の男子は面白くないだろう。ただ入学前から知っていたこの高校の危険レベルはかなり低く上級生だろうがボクはナメていた。

ちょうど同じくらいの時期の1つ上の先輩(男子)でロン毛のやつにすれ違い様でいつも睨まれていたので雑魚がナメるなよといつも睨み返していた。そしてある日、彼の方から声をかけてきた。

先輩「お前 何いっつもガンたれてんの?なめてんの?」

ボク「はぁ?!おめえだろうが雑魚 コラァ」

 

ボクはそう言いながら顔の真ん前まで詰め寄った。

相手は他に4人ほど連れ添ってて部は悪いが引くわけにはいかなかった。

胸倉を掴み一気に詰め寄ったせいか相手は驚いた様子だったので追撃した。

ボク「てめえ 誰に喧嘩売ってんの?」

この時点で彼の心は敗戦していたが仲間の手前、捨て台詞を吐いて逃げるしかなかった。ボクの学校のレベルはこんな感じだ。普通なら殴り合いになってるだろう。

それ以来、彼がすれ違い様に睨みつけてくることはなかった。

 

さてもう1人のお気に女子は同じ年の佐野真由という子だ。

この子は凄く美形でひと際目立つ程に綺麗でそこにちょっと不良っぽさが混じる魅力的な子で噂では高校へ進学しなかった暴走族の彼氏がいるそうだ。中学の時も似たような状況の子と仲良くなったことがあるがあまり良い思い出がないボクは危険シグナルをしっかりとキャッチしていた。近寄らない方が良さそうだ。

(中学の時の思い出は中学編が執筆出来ればその時に詳しく書こう)

そんな矢先にちょっとした事件が起こった。

この頃のボクの親交関係はと言うと学校ではツルむ連中はいた高校を出てしまえば遊ぶ友達っていうのは元中学の高校生(比較的マジメ)か高校に行かず土方系か無職の連中でどちらかのグループといつも一緒にいた。ある日、その中の1人が元他中学のヤツから潰れた暴走族を復活するのにメンバー集めて欲しいと言われたそうだ。その他中学の先輩からの依頼らしくメンバーになったヤツには特攻服と族車を渡すからと言うことで当時、バイクに憧れてたボクとしては夢の様な話だった。やると言ってたメンバーも元中学の仲間ばかりだったからボクも入るよと即決した。ちょっと人生の1コマとしても暴走族に入ってたというのも面白そうだし心はワクワクしていた。

次の日、高校の友人数名に事の詳細を話し皆興味深々に聞いていた。一番ワクワクしてたのはバイクを貰えることだった。

そう言えば中学生の時に原付を2人乗りして警察に捕まったことがあったな~。それも中学生編が出せれば公開する。

 

暴走族加入を決めてから数日、嫌な噂が耳に入ってきた。

今回、族の先輩から依頼されて暴走族を復活すると言ってた他校のヤツが言ってる話が実はデマカセでもう既に他のヤツが結成しているという話だった。その結成の中心人物がボクらと同級生でお気にの佐野の彼氏だという。バイクが貰えないかもしれないとガッカリしていたがそんな問題では終わらなかった。誰から伝わったのか知らないがボクらがその暴走族を立ち上げるという話が佐野の耳に入り、それが彼氏である本当の族再結成人物へ伝わった。これはマズイ。

ボクが学校でつるんでる友人に友人経由で情報が入りガセを言いまわってるボクを狙うとの事だった。

イヤイヤ、ボクも騙された方ですよ。。。

っという話はまあ通じないでしょう。

さてどうしたもんかと思っていた土曜の夜、携帯に見慣れない番号の着信があった。

相手はなんと佐野真由だ。お互いに番号なんて知らないのに何故、急に電話かと思い激しく動揺した。まともに話したこともない子だし。

 

佐野「あ、翔?分かる?佐野だけど」

ボク「え?  あーどうしたの?」

佐野「今さ〇〇のカラオケにいるんだけど遊ばない?」

 

この時点でボクは察知した。

今回の騒動で事前に情報は入ってたからこれは女を使ってボクをおびき出して行ってみたら暴走族の男どもに囲まれて病院送りだろう。

ボクが佐野をお気にいりだと知っての作戦なのだとハッキリ分かった。

しかし、もし本当に遊びの誘いならとついつい心が誘惑になびくがこの賭けは危険過ぎるし断るしかないな。

 

ボク「俺も今、友達と遊んでるからまた今度ね!」

佐野「え~遊びたかった~。一人で抜けてきたら?」

ボク「いやーーまた今度にしよ」

 

こんなやり取りが数分続いた。

いよいよマズイなこの状況は。それから数日の間、ボクの高校の最寄り駅で同じ学校の生徒が彼らのグループに狩られボクはどこにいるか聞いてるという話も入り、

ボクは元中学の先輩パワーを借りることにした。その先輩は他校との交流も多く喧嘩も強いので名前が売れてる人だった。事情を説明して相手側にいるグループの先輩方へ連絡をしてくれたことでこの件は一先ず沈静化した。でもボクはなんも悪いことしてないのになー。。。

後の話だが元中学の連中と他のグループと集結して遊んだ時、格好良いバイクに乗ってたヤツがいて意気投合して話をしてたのが実は佐野の彼氏で今回、ボクを狙ってた中心人物だった。遊び始めてかなり時間が経ってからお互いの名前を知り、

彼「あ~お前が翔なの」

ボク「そう。俺もお前の名前知ってるわ」

とこんな形で出会ったがモメることなくあの事件は先輩パワーで一命を取り留めた。

佐野、、、叶わぬ夢だったなー

 

綱渡りの恋路

 高校生活で最初の彼女と別れてからボクの初体験でもある少年院に入ってる元カレを持つ危険な匂いのする奈々との連絡は続いていた。元カレとは言え少年院に入った男が後ろにいると考えただけで近寄らない方が良いに決まってるのに何故だか関係を切れずに少しずつ彼女に魅了されていた。

その1つの要因は彼女がバイク乗りだったということ。小柄な身体で小ぶりな50ccのバイクに乗っていた。バイクと言っても足で使うような物ではなくフルカウルタイプでスポーティなヤツだ。全塗装をして様々なパーツをレース使用にカスタマイズされフルフェイスステッカーだらけの格好良いヘルメットをかぶってた。勿論、バイクの腕も数回しか乗ったことが無い僕より上だ。これは元彼の影響らしい。

いつも間にか彼女と付き合う関係になり高校の登下校もボクの自転車に2人乗りで毎日一緒にいる生活となってた。ボクのつるんでた友人とも直ぐに溶け込んで仲も良い。彼女の元彼の家がボクらのたまり場となりいつもそのアパートに寝泊まりしていた。

それから少しの時が過ぎ恐れていた日が遂に来た。

そう元彼が出所したのだ。これでたまり場も彼女も失う覚悟をしていたボクだったが状況は全く違った。彼があのアパートに戻り彼の友人たちが集まってる所に奈々がシレッとボクを呼んできたのだ。どんな顔して行けば良いんだよと別れた後とは言えかなり深い繋がりがある元カノなのに

{新しい彼氏でーす!なんて口が滑っても言えねーぞ。。。}

心の中でそう叫びながら迎えに行くと言われたので家の近くのコンビニで待つ。

そもそも奈々はボクのことどんな関係と説明したのか?

色々な思いを巡らせていると遠くから2台の少しかん高いマフラー音が聞こえてきた。

きっとコレだと察知した。元カレの顔も知らないそして今の彼女を知らない元カレ、ドキドキは最高潮だった。呆然としているとやはりさっきの爆音はボクのお迎えだった。奈々のバイク同様にスポーツ仕様だが中型のバイクでいかにも早そうで目立つ。ボクが憧れてきた族車の様なネイキッド仕様とは反対だったが凄く格好良く見えた。

2台のバイクの後ろには奈々もいたが何故かボクが後ろに乗ったバイクの運転をしていたのは彼女の元カレの方だった。っと言うよりその説明はなかったが見た瞬間にその存在感で直ぐに分かった。

 

元カレ 翼「まず乗れ!行くぞ」

ボク「はい。」

 

言われるがままとりあえずバイクの後ろに乗せられ彼のアパートへ向かう。

今まで経験したことが無い加速とスピードで2台は疾走する。ボクはブレーキとアクセルの度に前・後と揺さぶられる。爆音を鳴らすマフラーから熱風を感じながらも排気の匂いが更にドキドキを助長させる。アパートに着くと元カレの翼くんの友人たちが大勢いた。だいたい15人くらいはいただろうか、皆一様に強面な年上の人達だ。

翼くんはボクより3つ年上だがこの年頃の3つ上と言えばかなり離れてるように感じる。

ヘルメットを脱いだ翼くんがボクに話かけてきた。

 

翼くん「で、名前は?」

ボク「翔です。」

翼くん「俺がいない間、奈々と仲良くしてくれてたんだって?」

 

ヤバい。これはマジでヤバい。

こんなに沢山のヤバそうな人達の中でこの展開は死んだ。

そもそも何で奈々はボクをここに呼んだんだ?

ボクのことはなんて紹介してんだ?何も聞いていない。

なんて答えれば良いか分からないボクは「はい。」とだけしか答えられなかった。

 

翼くん「なんかさ、奈々がお前バイクに興味あるって言ってたから呼んだんだ」

ボク「あ そうなんです。翼くんのことは奈々からいつも聞いててバイク乗りで

   凄いって言うから興味があって」

翼くん「バイク欲しいか?1台なら寄せ集めでパーツくっ付けてつくれるよ。

    50ccだけどカスタムしたら早くなるし」

ボク「っえ!欲しいっす!」

翼くん「OK!じゃあ今日から組み立て手伝え」

 

こうしてボクのバイクを作る作業が始まった。

翼くんは会う前に想像してたゴリゴリのヤンキーではなく兄貴っぽい優しさと人望がる一途な走り屋だった。

そして後から聞いた話で奈々はボクのことをいつもコンビニに煙草を買いに来る客でたまたま同じ高校の同級生だったから仲良くなったと説明していたようだ。本当に寿命縮まるから先に言っておいてよと軽い怒りが込み上げていたが自分のバイクを作るというイベントに感謝もした。しかし、元カレに言わずに続ける関係はなかなか大変だし翼くんが良い人なので少し気落ちする。

 

奈々とはウチや彼女の家、学校では恋人として付き合ったが放課後や休みの日に翼くんのアパートにいる時は全くの友達を装った。ボクのバイクの進捗は塗装や概ねのパーツは組み立てられ残すは肝心のエンジンだけとなったがそのエンジンが、、、無い。笑

聞くと今、皆で探してるとのことだったがその本当の意味はまだ知らない。

そしてある日、「翔、エンジン見つかったから行くぞ!」と声をかけられ一緒に向かうとそこには今作ってるバイクと同じ型のバイクが。この瞬間に何となく嫌な予感はしていたが正解だった。おもむろにスケボーを持ち出し鍵がかかってた前輪を上に乗せた。

{あ~~そうか~~そのためにスケボー持ってたのか~~}

やっと理由が分かった。そしてそのまま3人でそのバイクをアパートまで押して運んだ。それから直ぐに解体が始まりあっという間にボクのバイクにエンジンが付いた。

そして初めてのエンジン始動!

感動した!(人のエンジンだけど、、、、)

1から作って色も自分で選んで塗装したバイクだから愛着もひとしお。

さて残った使わないパーツだけどどうするんだろうか?フレームには車体番号が入ってるからマズイと言っていた。次の日の夜、翼くんがお母さんから軽トラックを借りてきてフレームを積んで海へ向かった。

ありがとうフレームくん

これで晴れてボクも翼くんの走り屋集団に仲間入りをすることとなった。

この頃のボクは、奈々の彼氏としての自分・翼くん達の集団にいる最年少の自分・同じ年の元中学友人とバカをやってる自分 をその時によって使い分けていた。

 

人生の選択と転落

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